「第11回 日本ウィメンズヘルス・メンズヘルス理学療法学会学術大会」で研究発表を行いました

2025年12月13日・14日に大阪で開催された「第11回 日本ウィメンズヘルス・メンズヘルス理学療法学会学術大会」にて、弊社CEO西山、COO井上が研究発表を行いました。
CEO 西山夏実

発表演題:妊娠期における身体活動の推移と生活背景との関連
本研究では、産科合併症の発症率低下などを目的として、妊娠中は週150分以上の中高強度身体活動(Moderate to Vigorous Physical Activity:MVPA)が推奨されている一方で、妊娠経過が進むにつれて身体活動強度が低下する傾向がみられる点に着目しました。
そこで、ウェアラブルデバイスを用いて妊婦の身体活動量および活動強度を客観的に測定し、妊娠期間における身体活動の推移と生活背景との関連を明らかにすることを本研究の目的としました。
解析の結果、特に「初産婦の座り仕事」においては、座位行動(1.0~1.5 METs)が占める割合が最も高いことが明らかとなりました。また、妊娠後期においては、初産婦は経産婦と比較して座位行動の割合が有意に多い傾向が確認されました。
MVPA(3.0METs以上)の割合では、妊娠中期から後期にかけてMVPAの割合は低下し、とくに「初産婦」では就労状況にかかわらず後期で減少することが確認されました。
以上の結果から、妊婦の身体活動を維持・促進するためには、妊娠時期、就労状況、家族構成(初産・経産)といった生活背景を考慮した、より個別化された支援や介入が必要であると考えられます。
COO 井上麻里子

発表演題:妊娠中期から後期における縦断的な膀胱底部挙上距離および腹筋群の変化と尿失禁との関連性
妊娠中は腹部の増大に伴い、骨盤底筋群や腹筋群が伸長され、筋機能が低下すると考えられ、これらの変化は、妊娠期にみられる尿失禁と関連している可能性があります。
本研究では、超音波画像装置を用いて妊娠期における骨盤底筋群および腹筋群の形態的変化を経腹的に観察し、尿失禁との関連を検討することを目的としました。
解析の結果、妊娠期を通じて尿失禁が認められた群では、腹直筋・右外腹斜筋・左右腹横筋において筋厚の減少が認められました。これらの変化により腹圧調整が不安定となり、骨盤底筋群との協調が損なわれることで、尿失禁の持続につながる可能性が示唆されました。
一方、妊娠期を通じて尿失禁が認められなかった群では、腹直筋の筋厚減少は認められたものの、側腹部筋群に有意な変化はみられませんでした。
以上の結果から、妊娠に伴う腹筋群の形態的変化が尿失禁と関連している可能性が示唆されました。
今後は、日常の活動量や身体組成の分布などを含めた機能的評価を行うことで、より効果的な尿失禁予防策の構築が求められると考えられます。
本学会では、多くの先生より私たちの研究や取り組みに関心をお寄せいただき、さまざまな視点から活発なディスカッションを行うことができました。このような貴重な機会を通じて、改めて産前産後領域における運動・ケアの重要性を実感しております。
今後も、研究や maemo atomo での実践を通して得られた知見に加え、学会で共有された最新の研究成果を積極的に取り入れながら、産前産後をはじめとする多くのお客様へ、より質の高い価値として還元してまいります。
引き続き、研究と実践の両輪で、安心して妊娠・出産・育児に向き合える社会の実現に貢献していきたいと考えております。

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